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新しいニキビ治療薬「エピデュオゲル」について


エピデュオゲル」という新しいニキビ治療薬が国内で保険適応となり、本日(平成28年11月4日)から医療機関で処方できるようになりました。


エピデュオゲルに含まれる有効成分は、「アダパレン」と「過酸化ベンゾイルBPO)」であり、それぞれ「ディフェリンゲル」および「ベピオゲル」として既にニキビ治療に使用されています。

ですから、過去にディフェリンゲルまたはベピオゲルを使用し効果不十分であった方や、現在ディフェリンゲルとベピオゲルを併用して治療を行っている方におすすめできる薬剤です。



アダパレンは、表皮角化細胞における顆粒細胞から角質細胞への分化を抑制することで、ニキビの前段階である小さな毛孔の閉塞(微小面皰)の発生を抑制します。

一方の過酸化ベンゾイルは、角質細胞同士の結合を弛めることで角層の剥離を促し、角層の肥厚に伴う微小面皰(白ニキビ)の発生を抑制します。

また、過酸化ベンゾイルには、アクネ菌や表皮ブドウ球菌の細胞膜などに直接作用して抗菌活性を発揮するため、炎症を生じたニキビ(赤ニキビ)に対しても有効です。

既存の抗生剤とは異なり、耐性菌を心配する必要がない点も大きな利点と言えます。


エピデュオゲルの使用方法は、ディフェリンゲルと同様であり、夕方〜就寝前の洗顔後、顔のみ1日1回使用します。

なお、レチノイド様の作用を有する薬剤であるため、妊娠中や授乳中には使用することができません


エピデュオゲルは、アダパレン過酸化ベンゾイルの相乗効果によりニキビに対する有効性が高まっているのと同時に、副作用として刺激感や乾燥肌の頻度も高くなる可能性があります。

しかし多くの場合、保湿剤(化粧水や乳液など)を併用することでトラブルを回避することが可能です。

小冊子「エピデュオゲルを使用される方へ」にも記載されている通り、低刺激性保湿化粧品(ノンコメドジェニックの表示のあるもの)により肌の状態を整えてからエピデュオゲルを塗るというのが望ましい使用方法です。


以下のサイトも参考にしてください。

ディフェリンゲルの使い方」2009年9月13日
ベピオゲルによる新しいニキビ治療」2015年4月1日
| 院長ブログ | 18:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
低温やけど 意外にダメージ(読売新聞掲載記事)
住吉皮膚科で受けた取材記事が、昨日(10月13日)の読売新聞・朝刊に掲載されましたので、その一部を紹介いたします。


低温やけど 意外にダメージ

<前略>

低温やけどは、40〜50度程度の低い温度の熱が長時間にわたって皮膚に加わることで起きる。
就寝中などに湯たんぽやあんかが長時間、体の同じ部位に触れている場合などだ。
44度で3〜4時間、46度で30分〜1時間程度でやけどするとされている。

「住吉皮膚科」(東京都)院長で順天堂大非常勤講師の住吉孝二さんによると、感覚神経が「痛い」「熱い」と感じなくても、一定以上の熱で皮膚組織は破壊されるという。
このため、心地よいと感じる温度でも注意が必要だ。


気付いた時には深部まで



低温やけどが起きる仕組みについて住吉さんは、「密着した器具が皮膚を圧迫し血流が悪くなっていることも影響している」と指摘する。
通常、皮膚に伝わった熱は、血液を介して全身に拡散されるが、血管が圧迫されることで血流が悪くなり熱がこもりやすくなる。
表皮の奥の真皮までダメージを受け、見た目よりも重症化しやすい。

一般的なやけどでは、すぐに患部を水などで冷やすことで悪化を食い止められるが、低温やけどは「気付いた時点で皮膚の深部までダメージを受けているため、効果はあまり期待できない」(住吉さん)という。
ただちに病院へ行き、医師の治療を受けることが大切だ。

<以下省略>
| 院長ブログ | 22:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
尋常性ざ瘡(ニキビ)治療ガイドライン(2016年)


尋常性ざ瘡」は、一般には「ニキビ」と呼ばれており、思春期には90%以上の人が経験していると言われています。

ニキビ治療は、2008年にディフェリンゲルアダパレン)が登場したことにより、保険診療が大きく変わりました。

そして、昨年4月にベピオゲル過酸化ベンゾイル)、同5月にデュアック配合ゲル過酸化ベンゾイル・クリンダマイシン)が登場したため、日本皮膚科学会の「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」が改定され今月発表されました。

今回は、その一部を簡単に紹介いたします。


尋常性ざ瘡治療ガイドラインでは、十分なエビデンス(根拠)があり、強く推奨されているニキビの治療として「アダパレン外用」あるいは「過酸化ベンゾイル外用」、「抗菌薬外用」および「抗菌薬内服」が挙げられています。

アダパレンは、レチノイド外用薬として「ディフェリンゲル」という商品名で2008年から国内で使用されています。

一方、昨年からニキビ治療に使用されている過酸化ベンゾイルBPO)には、2.5%の「ベピオゲル」と3%でクリンダマイシンとの合剤である「デュアック配合ゲル」の2種類があります。

アダパレンが顔面専用に用いられているのに対し、過酸化ベンゾイルは背中などにも使用されることがあるようです。


抗菌薬は、炎症を伴うニキビの治療にのみ推奨されています。

外用抗菌薬」では、クリンダマイシン(ダラシンTゲル)とナジフロキサシン(アクアチムクリームまたはアクアチムローション)、オゼノキサシン(ゼビアックスローション)が強く推奨されています。

ゼビアックスローションは、今年1月から登場した新薬です。

内服抗菌薬」では、ドキシサイクリン(ビブラマイシン)とミノサイクリン(ミノマイシン)、ロキシスロマイシン(ルリッド)、ファロペネム(ファロム)が推奨されています。


高いエビデンス(根拠)は少ないが、選択肢の1つとして挙げられているものには、ケミカルピーリングがあります。

他には、数種類の内服抗菌薬アゼライン酸(保険適応外)の外用やビタミンC(保険適応外)の外用、イブプロフェンピコノール(スタデルムクリーム)の外用、イオウ製剤(イオウカンフルローション)の外用、1日2回の洗顔ニキビ用基礎化粧品の使用などが挙げられています。

これらの治療が無効な場合には、漢方薬(荊芥連翹湯など)の内服も選択肢の1つとして挙げられています。


以上は、治療ガイドラインに記載されているものですが、実際に診察をしている皮膚科の担当医(皮膚科専門医など)とよく相談して治療法を選択するようにしてください。


上の写真は、沖縄県で撮影したものです。
(撮影:住吉孝二)
| 院長ブログ | 18:39 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
「ルコナック爪外用液」の登場について


今月末(2016年4月25日)から、爪水虫爪白癬)の新しい外用治療薬「ルコナック爪外用液」が処方できるようになります。


爪白癬は、飲み薬(内服薬)での治療が基本となりますが、肝機能障害などで内服できないという患者さんもいらっしゃいます。

一昨年には、爪白癬の治療薬として初となる塗り薬「クレナフィン爪外用液」が登場し、爪白癬の治療に変化をもたらしました。


ルコナック爪外用液は、1本4ml(3.5g)のボトルです。

クレナフィン爪外用液のように塗りやすいハケは付いていませんが、修正液のようなプッシュ式であるため、ボトルを下に向けても垂れてくることはありません。

しかし、アルコールを含んだサラサラの液剤であるため、出し過ぎには注意が必要です。

先端部は小さいですが、下の写真のように爪に塗りやすそうな形状になっています。




今回のルコナック爪外用液は、水虫足白癬)の治療に用いられているルリコンと同じルリコナゾールを配合した薬剤となります。

既存のルリコン(クリーム・軟膏・液)の濃度が1%であるのに対し、ルコナック爪外用液は濃度が5%になっており、爪白癬への効果が期待されています。

クレナフィン爪外用液と比較すると、爪白癬の完治率が低いという報告もありますが、かなり薬価が低く設定される予定になっているようです。


ルコナック爪外用液は、クレナフィン爪外用液と同様に、顕微鏡検査などで爪白癬の診断が確定していることが処方の条件になります。

ですから、皮膚科専門医などの診察を受け、必要な検査を受けてから処方してもらうようにしてください。
| 院長ブログ | 14:22 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
紫外線とビタミンD


紫外線の皮膚への影響は、単なる「日焼け」だけではありません。

皮膚の「くすみ」や「しみ」あるいは「しわ」といった光老化の原因になるため、近年では積極的な紫外線防御が行われるようになりました。

また、過剰な紫外線を浴び続けることは、皮膚腫瘍の発生にも影響する可能性が指摘されています。

そのため、乳幼児でも日焼け止め(サンスクリーン剤)を使用するようになってきました。


悪い影響ばかりが取り上げられている紫外線ですが、カルシウム代謝に重要な役割を果たしているビタミンDを皮膚で合成する働きがあることを忘れてはいけません。

もともと海中で生活していた古代生物は、陸上で重力に打ち勝つ強い骨を合成するため、日光の紫外線を利用して体内でビタミンDを作る仕組みを身につけたと言われています。

現在の人類は、カルシウム代謝に必要なビタミンDを、食事からと紫外線から合成されるのものの両方から得ています。

ビタミンDは、キノコ類や魚類に多く含まれていますが、必要量を食事のみから摂取するのは難しく、半分は日光からの紫外線に頼っているというのが現状です。


近年では紫外線を避ける傾向が増えたことから、ビタミンD欠乏症が増加しているという報告があります。

ビタミンDが不足すると、食事でカルシウムを摂っていても腸から十分に吸収されなくなります。

ビタミンD不足の母乳やアレルギーにより食事制限をしている乳児では、骨の成長に必要なビタミンDが足りなくなる可能性が考えられます。

乳児がビタミンD欠乏症になると、カルシウム不足から痙攣を生じたり、骨が曲がりやすくO脚ビタミンD欠乏性くる病)になることがあります。


最近では、ビタミンDが癌の予防や感染症の予防にも働いていると考えられるようになってきました。

以上のことから、紫外線を徹底して避けることが必ずしも健康的であるとは言い切れません。


しかし、乳児の皮膚は成人に比べて薄く、紫外線によるダメージを受けやすいため、強い紫外線を長時間浴びることは避けなければなりません。

日常的に日焼け止めを使用する必要はありませんが、日差しの強い時間帯はベビーカーの日よけを利用するなどの工夫を心がけましょう。


上の写真は、ハワイで撮影したワイキキビーチの様子です。
(撮影:住吉孝二)
| 院長ブログ | 11:21 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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