2008.10.10 Friday
尋常性ざ瘡(ニキビ)治療ガイドライン

「尋常性ざ瘡」は、一般に「ニキビ」と呼ばれることが多く、思春期には90%以上の日本人が経験しています。
以前は、ニキビの治療を目的として医療機関を受診する患者さんは少なく、治療の満足度も不十分でした。
しかし、近年になってケミカルピーリングやトレチノインなどが普及するようになると、積極的にニキビの治療を求める患者さんが増えてきました。
先日、日本皮膚科学会から「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」が発表されました。
今回は、その一部を簡単に紹介いたします。
尋常性ざ瘡治療ガイドラインでは、十分なエビデンス(根拠)があり、強く推奨されているニキビの治療として「アダパレン外用」と「抗菌薬外用」「抗菌薬内服」が挙げられています。
「アダパレン」は、レチノイド外用薬として海外では1994年から使用されていますが、日本では今年になって保険適応となり薬価収載(平成20年9月)されたばかりです。
実際に「ディフェリンゲル(アダパレン)」を医療機関で処方できるようになるのは、平成20年10月21日からになります。
抗菌薬は、炎症を伴うニキビの治療にのみ推奨されています。
「外用抗菌薬」では、ダラシンTゲル(クリンダマイシン)とアクアチムクリームまたはアクアチムローション(ナジフロキサシン)が強く推奨されています。
「内服抗菌薬」では、ミノマイシン(ミノサイクリン)とビブラマイシン(ドキシサイクリン)、ルリッド(ロキシスロマイシン)が推奨されています。
高いエビデンス(根拠)は少ないが、選択肢の1つとして挙げられているものには、ケミカルピーリングがあります。
他には、数種類の内服抗菌薬とスタデルムクリーム(イブプロフェンピコノール)の外用、イオウカンフルローション(イオウ製剤)、1日2回の洗顔、化粧指導などが挙げられています。
これらの治療が無効な場合には、漢方薬(荊芥連翹湯など)や、成人女性に限りジオール(プレグナンジオール)の内服も選択肢の1つとして挙げられています。
以上は、治療ガイドラインに記載されているものですが、実際に診察をしている皮膚科専門医とよく相談して治療法を選択するようにしてください。
上の写真は、北海道・川湯温泉近くで撮影したススキです。
(撮影:住吉孝男)