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尋常性ざ瘡(ニキビ)治療ガイドライン


尋常性ざ瘡」は、一般に「ニキビ」と呼ばれることが多く、思春期には90%以上の日本人が経験しています。

以前は、ニキビの治療を目的として医療機関を受診する患者さんは少なく、治療の満足度も不十分でした。
しかし、近年になってケミカルピーリングトレチノインなどが普及するようになると、積極的にニキビの治療を求める患者さんが増えてきました。

先日、日本皮膚科学会から「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」が発表されました。
今回は、その一部を簡単に紹介いたします。

尋常性ざ瘡治療ガイドラインでは、十分なエビデンス(根拠)があり、強く推奨されているニキビの治療として「アダパレン外用」と「抗菌薬外用」「抗菌薬内服」が挙げられています。

アダパレン」は、レチノイド外用薬として海外では1994年から使用されていますが、日本では今年になって保険適応となり薬価収載(平成20年9月)されたばかりです。
実際に「ディフェリンゲルアダパレン)」を医療機関で処方できるようになるのは、平成20年10月21日からになります。

抗菌薬は、炎症を伴うニキビの治療にのみ推奨されています。
外用抗菌薬」では、ダラシンTゲル(クリンダマイシン)とアクアチムクリームまたはアクアチムローション(ナジフロキサシン)が強く推奨されています。
内服抗菌薬」では、ミノマイシン(ミノサイクリン)とビブラマイシン(ドキシサイクリン)、ルリッド(ロキシスロマイシン)が推奨されています。

高いエビデンス(根拠)は少ないが、選択肢の1つとして挙げられているものには、ケミカルピーリングがあります。
他には、数種類の内服抗菌薬スタデルムクリーム(イブプロフェンピコノール)の外用、イオウカンフルローション(イオウ製剤)、1日2回の洗顔化粧指導などが挙げられています。

これらの治療が無効な場合には、漢方薬(荊芥連翹湯など)や、成人女性に限りジオール(プレグナンジオール)の内服も選択肢の1つとして挙げられています。

以上は、治療ガイドラインに記載されているものですが、実際に診察をしている皮膚科専門医とよく相談して治療法を選択するようにしてください。

上の写真は、北海道・川湯温泉近くで撮影したススキです。
(撮影:住吉孝男)
| 院長ブログ | 13:43 | comments(8) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
髪のトリートメント剤がニキビの原因と聞いたのですが院長先生聞いた事ありますか?
| きらら | 2011/03/08 11:38 PM |
「きらら」さんの質問に回答いたします。

「髪のトリートメント剤がニキビの原因」という話は、特に聞いたことがありません。
トリートメント剤などは、一般に市販されているものですから、それぞれの取扱い説明書などを参考に使用するようにしてください。

なお、ニキビの治療をしている時には、ノンコメドジェニックな化粧品(ニキビができにくいことを確認している商品)などを選択するべきであると考えられています。
| 院長 | 2011/03/14 12:45 PM |
院長先生に質問させてください。
炎症を伴うニキビにはミノマイシン等の内服をされることがあると思いますが、内服はいつまで継続したらよいのでしょうか?’吹廚消失するまででよいのか、△靴个蕕は再発抑制のために継続内服が必要なのかで迷っています。,両豺腓任盧独抑制のためにアダパレン外用等は必要なのか、△両豺腓老兮各睇の期間はどの程度かも併せてご教授いただけると助かります。お手数ですが、何卒よろしくお願いいたします。
| rio | 2011/04/07 10:48 AM |
「rio」さんの質問に回答いたします。

残念ながら、このブログ上で診察を行うことはできません。
ですから、治療薬をいつまで継続すべきかについては、実際の症状を診察している担当医とよく相談されてはいかがでしょうか。

なお、一般論としては、内服抗生剤は外用抗生剤のように局所的な作用ではなく、全身に薬剤の影響が及ぶため、漫然と長期間使用するのは避けるべきであると思われます。
| 院長 | 2011/04/12 11:26 PM |
「尋常性ざ瘡治療ガイドライン」で、ミノサイクリン内服を「A強く推奨する」と記述してありますが、その根拠としてる論文には「推奨する」ようなことは一切書いてないです・・・。
論文の内容はどちらかと言えば、ミノサイクリン内服に対して否定的ですが・・・。
ガイドラインはシステマティック・レビューであることが「A強く推奨する」の根拠になってしまっています。
実際は、個々のRCTの規模や方法論、指標の違いなどの影響で比較できないとも書いてあります。
結論としては「有効性がある可能性が高いが、有害性と天秤にかけると、推奨できる根拠がなかった。」で締めくくっています。
尚、ミノサイクリンは保険適用ではないですし、科学的根拠にも乏しいため、自由診療扱いになるはずです。
「尋常性ざ瘡」ではレセプトが通らないのも、そもそも「科学的根拠がない」からです。
ガイドラインではテトラサイクリンは保険適用外と記述しています。ミノサイクリンの根拠の論文では、テトラサイクリンより優れている根拠がないとしているので、同様に保険適用できる根拠がないはずです。

いかがでしょうか。
| ジョン | 2015/09/09 1:34 PM |
「ジョン」さんの質問に回答いたします。

ミノサイクリンは、ニキビ(ざ瘡)の治療薬として最も頻用されている内服薬の1つであり、全国で保険適応として使用されていると思います。

しかし最近になって、ベピオゲルやデュアック配合ゲルといった過酸化ベンゾイルの保険適応追加があり、今後も新薬が増えるという点、また将来的には国内でも耐性菌の問題が浮上してくる可能性がある点などから、ニキビ(ざ瘡)治療のガイドラインも改訂されると考えられます。

このブログを書いた7年前とは、随分と状況が変わってきましたね。
| 院長 | 2015/09/09 5:35 PM |
院長先生へ

ミノサイクリン・ドキシサイクリンは「表在性皮膚感染症」が適応症にあり、厳密には「ニキビ(ざ瘡)」は適応外処方となります。この場合、原則保険適用ではありません。

ロキシスロマイシン(ルリッド)の様に、臨床試験を経て明確に「ニキビ(ざ瘡)」に対して有効性・安全性が確認できている治療法とは違います。こちらは91年に既にあるものです。

ミノサイクリン・ドキシサイクリンは既成事実・通説として処方されているだけであり、現時点でも推奨すべき治療法という根拠は示されていません。それは昔から同じだったわけです。

ロキシスロマイシン(ルリッド)が推奨度Bなので、ミノサイクリン・ドキシサイクリンはC1かC2が妥当ですが、なぜ以前から「A強く推奨」されているのでしょうか? 処方する医師としてはミノサイクリン・ドキシサイクリンがよく効いている感じがするのでしょうか?
| ジョン | 2015/09/10 9:44 AM |
再び「ジョン」さんの質問に回答いたします。

尋常性ざ瘡(ニキビ)や伝染性膿痂疹(トビヒ)というのは、表在性皮膚感染症に分類されます。
一方、蜂窩織炎や筋膜炎などが深在性皮膚感染症に分類されます。

私は皮膚科の開業医ですが、ニキビ治療のガイドライン作成に携わっている訳ではありません。
ですから、ガイドラインの内容に関する問い合わせは、日本皮膚科学会などにお願いいたします。

また、治療に関しては、実際の症状を診察している担当医から詳しい説明を受けるようにしてください。
| 院長 | 2015/09/11 6:05 PM |
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