2008.04.26 Saturday
口腔カンジダ症
「口腔カンジダ症」とは、口の中に常在するカンジダという真菌(カビ)が口腔粘膜に感染した状態です。
口腔粘膜でカンジダが増殖すると、剥がれやすい白い膜のような白苔を生じるようになり「急性偽膜性カンジダ症(鵞口瘡)」とも呼ばれています。
さらに菌が増殖すると、びらんを生じて口内炎のように痛みを感じるようになり、食事にも苦痛を伴うようになります。
口腔カンジダ症は、義歯を使用している高齢者や口腔内が乾燥しているなど、口腔内が不衛生な状態になっている場合にみられやすい症状です。
また、免疫不全の患者あるいはステロイドや免疫抑制剤を長期に服用している場合にもみられ、特に後天性免疫不全症候群(エイズ)では必ず現れる症状です。
口腔カンジダ症であれば抗真菌剤の飲み薬などで治療することができますが、扁平苔癬や白板症、尋常性天疱瘡など、診断が難しい他の疾患もあります。
ですから、口内炎のような症状がなかなか治らない場合には、口腔外科(歯科)または皮膚科専門医を受診するようにしましょう。