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良性腫瘍と悪性腫瘍


診察や検査の結果、「です」と言われるとショックを受け、「良性です」と言われるとホッとするものです。
しかし、実際には「良性腫瘍」と「悪性腫瘍または肉腫)」の境界は、意外に微妙なものなのです。

良性腫瘍は、悪性化を全く心配する必要の無いものがほとんどですが、「ケロイド」のように治療に抵抗して大きくなるもの、放置すると悪性腫瘍が発生する可能性のある「脂腺母斑」や「汗孔角化症」などもあります。

悪性腫瘍の中にも、「ボーエン病」や「ページェット病」のように上皮内癌と呼ばれる、比較的転移する可能性の少ない悪性腫瘍もあれば、「悪性黒色腫メラノーマ)」のように進行が早く、治療にも反応しにくい極めて悪性度の高い悪性腫瘍もあります。

悪性腫瘍の「悪性」とは、「無秩序に増殖する」ということを意味します。
何か腫瘍が発生したとしても、その腫瘍が周囲の組織を障害することなく大人しくしているのであれば、良性腫瘍ということになります。
つまり、黒いホクロのような腫瘍の場合、周囲の皮膚と同じように毛が生えていて、急激な増大が無ければ良性腫瘍でしょう。

ところが、悪性腫瘍無秩序な増殖を強行するため、周囲の組織を破壊しながら侵入し、身勝手な増殖を繰り広げます。
ですから、同じような黒いホクロのような腫瘍でも、正常な組織が破壊され、潰瘍して出血していたりすれば、悪性腫瘍の可能性があるということです。

上の写真は、当クリニックで撮影された「花と蝶」の写真です。
(撮影:住吉孝男)
| 副院長ブログ | 14:00 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
メラノーマ以外に初期の状態でホクロの形態を取る癌はありますか?
またホクロやアザの変化が週単位、月単位での場合は悪性の可能性は高くなるのですか?
| 木村 | 2010/08/20 3:52 PM |
「木村」さんの質問に回答いたします。

ホクロ(色素性母斑)にも様々なタイプがあり、母斑細胞が増殖している部位(深さ)によって形が異なります。
ですから、真っ黒い色が特徴である皮膚癌(悪性腫瘍)についての質問であると判断して回答いたします。

真っ黒いのが特徴である皮膚の悪性腫瘍としては「基底細胞癌」が代表的です。
他には、「悪性黒子」や「悪性青色母斑」、「血管肉腫(悪性血管内皮細胞腫)」、「カポジ肉腫」、「隆起性皮膚線維肉腫」などが挙げられます。
悪性度は高くありませんが「ボーエン病」や「ボーエン様丘疹症」なども黒っぽく見えることが多いと思います。

以下のブログも参考にしてください。

「ホクロの形」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=371226
「基底細胞癌(基底細胞上皮腫)」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=229383

また、大きさの変化についてですが、やはり短期間で拡大している場合には悪性の可能性が高くなると思います。
人間の寿命は80〜90年くらいですから、数年単位で少し大きくなる程度の変化であれば、全身に拡がる心配は要らないでしょう。
しかし、数日単位で大きくなっているような腫瘍を放置すれば、寿命に達する前に全身に拡がる可能性があると想像できます。

ブログ本文中にも記載しましたが、悪性と良性の境界は必ずしも明確ではありません。
ですから、疑わしい症状は早期に診断することが重要なのです。
| 副院長 | 2010/09/01 3:24 PM |
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