2007.08.31 Friday
何の虫刺されでしょうか?

「虫刺されのようですね。」という診断に対し、「刺された覚えはありません。何に刺されたのでしょうか?」と質問される患者さんは意外に多いものです。
しかし、何の虫が原因であったかを特定するには、刺している現場を確認する必要があるのです。
ところが、実際に皮膚科を受診される患者さんは、その多くが虫に刺されたことには気付かず、赤く腫れて痒いために来院される訳ですから、原因の虫を特定するのは困難なのです。
そもそも虫刺症とは、虫に刺された部位から注入される唾液腺物質などに対するアレルギー反応ですから、個人差が非常に大きいのです。
例えば、おそらく同じ場所で同じ虫(蚊など)に刺されたにもかかわらず、人によって真っ赤に腫れ上がったり、水ぶくれになったり、あまり赤くならなかったりと人それぞれ皮膚の症状が違うという現象は、誰もが経験していると思います。
ですから、皮膚科専門医の診察では「原因虫を確定する」のではなく、「原因虫を推定する」ということになります。
例えば、ペットを飼っている家で足〜下腿を中心に刺されたのであれば「ノミかも知れない・・・」、自宅で寝ている間に腋の下や股部を中心に刺されたのであれば「イエダニかも知れない・・・」、といった具合です。
もし、虫刺されの原因が特定できなかったとしても、早期にステロイド剤などで治療を行わないと、強い痒みを生じたり色素沈着を残してしまう結果にもつながりますので、可能な限り早く皮膚科専門医を受診するようにしましょう。
上の写真は、現在待合室に掲示している「夏の犬吠埼」の写真の一部です。
(撮影:住吉孝男)