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「びらん」と「潰瘍」の違い


皮膚の表面は角質層で覆われていますが、その角質に変化する前の角化細胞の層まで全て含めた約0.2mmの部分を表皮と呼びます。
表皮の下には真皮と呼ばれる層があり、血管や神経、毛包、脂腺や汗腺といった様々な付属器がコラーゲンで包まれています。
真皮の下には皮下脂肪の層、さらに下には筋肉の層があります。

びらん糜爛)」とは、表皮までの皮膚の損傷であり、浅い傷です。
水ぶくれが生じた後にできることが多く、表面が湿潤した状態です。
とびひ伝染性膿痂疹)や天疱瘡などの水疱症、熱傷アトピー性皮膚炎の掻破などで生じます。
表皮の再生だけで治りますので、通常は痕跡を残すことはありません。

潰瘍」とは、真皮以下の組織に達する皮膚の損傷です。
びらんよりも深い傷ですので、出血をしたり浸出液が出たりします。
膠原病糖尿病血管炎など、血行障害を起こしやすい病気や、悪性腫瘍などに引き続いて生じることが多いです。
治ってくる過程で多量のコラーゲンが産生されるため、瘢痕と呼ばれる傷跡が残る可能性があります。

上の写真は、先週まで行われていた某所チューリップ祭りの様子です。
(撮影:住吉孝二)
| 院長ブログ | 09:00 | comments(9) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
突然ですが、質問があります。自身で掻き壊し、出血や浸出液などが出るほどのものは、潰瘍になるんですか?
| たに | 2010/07/20 5:47 PM |
「たに」さんの質問に回答いたします。

掻き壊した部分の掻き傷(掻破痕)であれば、痒みの原因となっている湿疹の治療を行うのが一般的であると思います。
湿疹であれば、小水疱・びらん・痂皮といった症状にも至ります。

しかし、通常は「潰瘍」になるまで掻き壊す前に痛みを感じて掻くのを止めると思います。
ですから、掻き壊しから「潰瘍」と評価するような創傷には至らないと思いますが、皮膚(表皮)の組織を全て剥がし取ってしまえば、それは「潰瘍」と言えるでしょう。
| 副院長 | 2010/07/26 12:20 PM |
はじめまして
きっと大変失礼な事かも知れないと思いながらも
お伺い致します

元々はアレルギー体質ではなかったんですが
何度かの生活環境の悪化で体質が変わったらしくて
何年か前から体のジンマシンと手足の湿疹で苦しみながらも
市販のテラマイシンとシオノギD軟膏だけで病状が治まるのを
ひたすら待つ日々でしたが・・

1か月ほど前に、足に赤い湿疹ができて
あまりの痒みに我慢できなくなって2つを潰して
テラマイシンを塗ってガーゼをあててテープでとめました
しばらくしてから・・猛烈な痒みでガーゼをはがしますと
真っ赤な湿疹がいっぱいできてました

あまり長い文面は送信できないのと思いますので
今現在の病状を申し上げますと
知り合いから壊死が始まってるかも知らないので
すぐにお医者様へ行ったほうが良いと言われましたが・・

1か所の病院では壊死ではなく膿んでるので長くかかると言われ
もう1か所の病院では壊死ではないけど潰瘍だが
見たことがない病状だから
大きい病院に行くよう言われましたが
まだ大きい病院に行ってません

宜しければ教えて頂けないでしょうか?
皮膚の潰瘍は治る病気でしょうか?
教えて頂けるととっても、凄く有り難いです

宜しくお願い致します
| ないとう | 2010/11/17 7:05 AM |
「ないとう」さんの質問に回答いたします。

「びらん」や「潰瘍」というのは、皮膚損傷(いわゆる傷)の状態を表現する言葉であり、疾患名ではありません。
ですから、そのような皮膚の欠損を生じる原因があれば、それを避ける(治療する)のが最も望ましいでしょう。

単に外傷性の皮膚損傷であれば、通常の傷の治療で良いと思いますが、例えば「壊疽性膿皮症」のような疾患であれば、治療法が変わってくると思います。
詳しくは、実際の症状を診察している担当医から説明を受けるようにしてください。

以下のブログも参考にしてください。

「壊疽性膿皮症」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=266213
| 副院長 | 2010/11/22 9:47 AM |
副院長様
住吉医院の患者でもない 行きずりの者の突然の問いに
丁寧に回答して頂きまして・・・本当に有難とう御座います
心より 深く深く 御礼を申し上げます

壊疽性膿皮症の記事には 
潰瘍性直腸炎は書かれてなかったんですが
もし・・潰瘍性直腸炎も原因の一つでしたら
今回の私の病の病名になる気がいたします

家の近くの病院のお医者様からのご指導で
19日から 亜鉛華軟膏のみの治療をしております
今度の通院日に、副院長様の壊疽性膿皮症の記事の事と
潰瘍性直腸炎の事を申し上げてみます

本当に本当に・・・有難とう御座いました
| ナイトウ | 2010/11/22 8:09 PM |
「ナイトウ」さんのコメントに回答いたします。

「潰瘍性直腸炎」というのは耳慣れない表現ですが、結腸〜直腸までが大腸ですから「潰瘍性大腸炎」のことを意味しているのかも知れません。
詳しくは、消化器の担当医から説明を受けるようにしてください。

ちなみに、潰瘍性大腸炎で生じる「壊疽性膿皮症」は、下腿(膝〜足首)に多いです。
| 副院長 | 2010/11/24 10:06 AM |
副院長様
重ね重ね 有難とう御座います

今日、私のお医者様から・・壊疽性膿皮症だと言われました
20数年前に 潰瘍性直腸炎と診断されて
半年間 毎日 通院治療を受けましたが
環境の悪化等で ちゃんとした治療を受けられませんでした
数年前に・・病状が安定していたので
収入の大幅減等の事情で 
長年飲んでいたやめてしまったことを
悔やんでも仕方がありませんが・・・悔やんでます
幸いに
良いお医者様に巡り合えたようですので
頑張れるところまで・・・頑張ってみようと思ってます


副院長様
本当に・・有難とう御座いました
| ナイトウ | 2010/11/24 8:44 PM |
すみません突然、生倹をし偏平タイセンの疑いで、偏平たいせんの横に傷ができ、またそこが糜爛になってしまい痛く、偏平タイセンは、傷に移りますか、横の傷にステロイドを一緒にぬってしまったせいでしょうか、教えてください、痛くでなやんでます。
| まゆ | 2014/05/15 7:47 PM |
「まゆ」さんの質問に回答いたします。

このブログ上で診察を行うことはできません。
診察をしていない皮膚の症状について、その原因を質問されましても、回答することはできません。

ただ、扁平苔癬であれば、感染症ではありませんので、他の部位に感染することはありません。

すでに生倹までされているのであれば、その医療機関の担当医から詳しい説明を受けられてはいかがでしょうか。

以下のブログも参考にしてください。

「扁平苔癬」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=394054
| 院長 | 2014/05/16 11:09 AM |
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