2006.10.17 Tuesday
掌蹠膿疱症
「掌蹠膿疱症(しょうせき のうほうしょう)」とは、その名前の通り、手のひら(掌)や足の裏(蹠)に化膿したニキビのようなブツブツ(膿疱)ができる病気ですが、この膿疱の中に細菌などの菌はいません。
なぜなら、これはある種のアレルギー反応で、汗の腺が豊富な手のひら足の裏だけに症状が出ているのです。
残念ながら、掌蹠膿疱症の半数以上の患者さんは原因が分からないのですが、扁桃腺や鼻などに慢性炎症があると原因になる場合があります。
他では、歯科治療における金属アレルギーが原因となる場合もあります。
また、掌蹠膿疱症の患者さんには喫煙者が多いと言われています。
これらの病気を悪化させる原因が見つかるようなら、それを取り除くようにしましょう。
原因が見つからない場合は、その症状に合わせた治療を行います。
治療は、ステロイド剤やビタミンD製剤などの塗り薬を中心に行い、光線療法やビタミンA製剤の飲み薬なども併用する場合があります。
根気よく治療を続けていれば、ほとんどの患者さんは掌蹠膿疱症の症状が出なくなります。
しかし、治るまでの期間は人によって様々で、数年を要することもしばしばです。
それまでは、自分に合った治療を早く見つけるようにしましょう。