CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
MOBILE
qrcode
<< 「ポケットの中に」大山のぶ代 | main | 「What Makes You Beautiful」One Direction >>
円形脱毛症の種類と治療


円形脱毛症」とは、頭皮などに突然生じる原因不明の脱毛疾患です。

毛髪には毛周期(成長期→退行期→休止期)という一定の周期があり、頭髪の約80%は成長期であると言われています。
その成長期の毛根をリンパ球が異物と誤認し、毛根にダメージを与えてしまうことで円形脱毛症を生じるのではないかと考えられています。

しかし、なぜそのような自己免疫反応を生じてしまうのかは不明です。

まれに精神的ストレスがきっかけで円形脱毛症を発症したという自覚のある人もいますが、その因果関係は明らかにされていません。

痛みや痒みといった自覚症状はありませんが、症状が拡大すると外見的に目立つため、円形脱毛症の悪化が精神的ストレスにつながることは少なくありません。


円形脱毛症には、一般的によくみられる軽症の「単発型」や、複数の脱毛病変を生じる「多発型」があります。

さらに、脱毛病変の面積が頭皮全体の25%以上に及ぶ重症円形脱毛症もあります。

重症円形脱毛症には、脱毛病変が多発する「多発型」以外に、脱毛病変が融合して頭皮全体に拡大してしまう「全頭型」、頭髪以外にも眉毛や全身の毛が脱毛してしまう最も重症の「汎発型」があります。
また、後頭部(襟足)や側頭部(耳の周囲)などの生え際のみに脱毛症状が目立つ「蛇行型」というタイプもあり、全頭型汎発型と同様に治りにくい円形脱毛症の一種です。

<軽症> 脱毛病変が頭皮全体の25%未満
  単発型・・・1ヵ所の脱毛病変のみ
  多発型・・・脱毛病変が複数

<重症> 脱毛病変が頭皮全体の25%以上
  多発型・・・脱毛病変が複数
  全頭型・・・頭皮全体に脱毛病変が拡大
  汎発型・・・頭髪以外にも全身の毛が脱毛
  蛇行型・・・生え際のみに脱毛病変


円形脱毛症には、アトピー性皮膚炎をはじめとするアトピー疾患気管支喘息アレルギー性鼻炎)の合併が多いと言われています。
他にも、甲状腺疾患尋常性白斑全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患の合併率が高いため、これらの疾患が無いかどうか検査をする場合があります。


単発型など、軽症円形脱毛症に対する治療は、ステロイド外用薬を用いる場合が多く、抗アレルギー薬セファランチンなどの内服薬もしばしば併用されています。

症状や経過によっては、ステロイドの局所注射や液体窒素を用いた冷却療法が行われることもあります。
ステロイドの局所注射は非常に有効性の高い治療法ですが、直接頭皮に注射針を刺すため痛みを伴います。
また、局所的なステロイドの副作用として皮膚が萎縮したり凹んだりする可能性があります。

全頭型汎発型のように広範囲な脱毛病変に対する治療としては、光線療法PUVAナローバンドUVBスーパーライザーエキシマライト)などが行われています。

さらに、重症の脱毛病変が急速に拡大している場合には、その病勢を抑えるためにステロイドの内服を行う場合があります。

また、汎発型などの広範囲な病変でも、しばらく脱毛症状の拡大が治まっている場合には、薬品によってカブレを起こさせる局所免疫療法SADBEDPCP)が行われています。
局所免疫療法も有効性が高い治療法ですが、治療には非常に長い期間を要します。

※ 当クリニックでは、局所免疫療法や光線療法を行っておりませんので、必要な場合は順天堂医院などの大学病院を紹介しています。


軽症円形脱毛症であれば、ほとんどが数ヵ月以内に治ります。
しかし、重症円形脱毛症の場合、治るまでに長い時間を要したり、治ったと思った脱毛病変が再発してしまうこともあります。

中には、残念ながら局所免疫療法などの治療に対しても抵抗性で、症状の改善がみられないという患者さんもいらっしゃいます。
そのような場合には、副作用が心配される治療を追加あるいは継続するのではなく、ウィッグかつら)の使用を推奨する場合があります。
ウィッグは、国内では保険診療の適応ではなく、もちろん円形脱毛症の症状を改善する訳ではありませんが、精神的な苦痛を軽減させる効果が確認されています。

ちなみに、漢方薬や精神安定剤の内服、鍼灸治療などは、十分な根拠や有用性が確認されていないため、日本皮膚科学会のガイドラインにおいても推奨されていません。


上の写真は、京都・梅小路蒸気機関車館で撮影したものです。
(撮影:住吉孝二
| 院長ブログ | 11:10 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント

こんばんは。
いつもお世話になっております。
昨年、自家感作性皮膚炎で先生の元を受診させて頂きました。
先生の元を受診する前は近所の医院で済ませており、
まったく治らず1か月も悩んでいた症状が、
先生の元を訪れただけで、3日で治り始め、
その後みるみる良くなりました。(もちろん今は完治しています。)
大変お世話になりました。


。。。本日は、「脱毛症」についての質問です。
昨年秋より頭頂部の分け目がだんだん薄くなってきたように感じ、
受診しようかと悩みながら、1年が経ってしまいました。

1日に、70本から80本くらいの髪の毛が抜けているようで、
ただ手ぐしを通しただけでも10本近くの髪の毛がごっそりと抜けます。
女性なので頭髪が薄くなってくるのは非常に恥ずかしいです。
今は、明るい太陽の下では、明らかに薄いのがわかります。

以下、質問になります。

1.「円形」の脱毛ではなく、5:5に分けている分け目の所ですが、
これも「円形脱毛症」という病名なのでしょうか。

2.また、自覚症状としては昨年秋、抜け始める前に、
頭皮全体にとても痛みを感じる日がありました。
たとえるなら、ポニーテールで髪の毛を引っ張っている時のような痛みです。
その数日後から突然ごっそりと髪が抜け始めました。
こんなことはあるのでしょうか。

3.1日に70本〜80本と、これほど多量の髪の毛が抜けるのは
やはり異常でしょうか。


お忙しい所、大変お手数をかけますが、
どうぞよろしくお願い致します。

| 700700700 | 2014/10/17 9:53 PM |
「700700700」さんの質問に回答いたします。

このブログ上で実際の症状を診察することはできませんので、現在の脱毛症状が「円形脱毛症」であるのか「びまん性脱毛症」であるのか判断することはできません。

「円形脱毛症」の場合、頭皮に軽度の痛みを感じるという方はいると思います。

1日に100本程度の抜け毛であれば正常です。
1日に1000本近い抜け毛があれば異常であり、病的な脱毛症である可能性が考えられます。
| 院長 | 2014/10/20 12:53 PM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/trackback/1197492
トラックバック