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アトピー性皮膚炎は治る疾患?


結論から言ってしまうと、アトピー性皮膚炎治る疾患」であると言えます。

しかし、この「治る」という表現は非常に曖昧(あいまい)であり、治療のゴールをしっかり定めないと、その疾患が「治る」かどうかを論じることはできません。


例えば、皮膚に小さな切り傷ができたとします。
その傷が「治る」という状態は、おそらく「傷が閉じて綺麗な皮膚に戻る」ことを想像するでしょう。
実際、表皮内の浅い傷であれば、傷痕が残ることなく表皮が再生されて治ります。
しかし、皮下組織にまで達する深い傷であれば、場合によっては傷を縫合するなどの処置が行われ、瘢痕を残して傷が治ります。
どちらの場合も、怪我をした本人にとっては、傷が「治った」と感じられるはずです。

では、皮膚に悪性度の高い癌が生じた場合はどうでしょう。
その癌が「治る」という状態は、おそらく「多少の手術痕が残っていても、体から癌細胞が取り除かれた状態」を想像することでしょう。

このように、その疾患や症状が「治る」かどうかは、その人が治療のゴールを設定しないと、考えることはできないのです。


では、アトピー性皮膚炎の場合はどうでしょう。

アトピー性皮膚炎」というのは、痒みを伴う湿疹6ヵ月以上(小児では2ヵ月以上)特徴的な部位に、特に明らかな原因もなく繰り返すような場合に診断されます。

つまり、アトピー性皮膚炎における治療のゴールは、「二度と湿疹が出ないようにすること」ではありません。
治療のゴールは、痒みが無い状態を保つことができ、湿疹を繰り返すことなく日常生活を送れるようなスキンケアができること」であるべきなのです。


アトピー性皮膚炎は、皮膚癌のように生命に関わる疾患ではないという点では、軽い疾患と思われがちです。
しかし、慢性的な痒みというのは、痛み以上にストレスが大きいと言われており、日常生活の質(QOL)を著しく低下させることが明らかになっています。

ですから、客観的に症状を診ることのできる主治医(皮膚科専門医など)と、しっかり目標を定めた治療に取り組んで行く必要があるのです。
自己判断で「アトピーは治らない!」と嘆いていたのでは、治るものも治らなくなってしまいます。


上の写真は、東京都・おしなり公園で撮影したガクアジサイの花です。
(撮影:住吉孝二
| 院長ブログ | 23:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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