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アテローマ【暮しと健康】掲載記事



先週発売の月刊「暮しと健康」2012年2月号に、執筆記事が掲載されましたので紹介いたします。


Questionアテローマ

繰り返すたびに
切開しなければならないのか


38歳・男性。
にきびやおできができやすい体質でしたが、5年くらい前から耳と首にしこりができ、皮膚科で、アテローマで心配いらないと言われました。
耳たぶにできたものは大きくなり痛むので切開してもらいました。
その後も同じ場所にできてきます。
医師はできたら切ればいいと言いますが、やはり切開はいやです。
右の首のものは1円玉くらいの大きさです。
なぜ何度も再発するのでしょうか。
根治法はありませんか。(愛知県 A・J)



私が回答します
住吉皮膚科 院長
住吉孝二
すみよし こうじ
東京都墨田区横川3-4-1
http://www.sumiyoshi-clinic.com/


Answer
再発をなくすには
切開して嚢腫ごと取り除く


アテローマは、日常的によく目にする良性の腫瘍(しゅよう)です。
皮膚の表面が半球状に盛り上がり、やや弾力のあるしこりとして触れることが多いでしょう。
背中などにできやすく、直径1cm以下の小さなものから数センチの大きなものまでさまざまです。
病理学的には嚢腫(のうしゅ:表皮細胞などによって袋状の構造を形成しているもの)の一種であり、皮膚の嚢腫をまとめてアテローマあるいは粉瘤(ふんりゅう)という病名で呼んでいます。


表皮が皮膚の中に
袋をつくってしまった


一般に皮膚の表面では、一定のサイクルで新しい表皮細胞に入れ替わり、絶えず垢(あか)として角質がはがれ落ちています。
アテローマというのは、皮膚の表面から連続した表皮細胞が、皮膚の中に嚢腫を形成してしまった状態です。
外に排出されなかった角質皮脂などが、嚢腫の内部にたまっていくため、徐々に大きなしこりを形成してしまうわけです。

アテローマの表面には、内部と連続した出入り口が黒い点として見えることがあります。
この出入り口を通して、外部から雑菌が中に入ってくると、化膿して大きく腫れ上がったり、痛みを伴うようになってしまいます。
化膿して腫れている場合には、抗生物質を使用したり、表面の一部を切開して中に溜まっている膿などを出すような処置を行います。
しかし、これらの治療は応急処置を行ったにすぎません。
部分的な切開を行っても、嚢腫の内部にたまっている角質などを排出しただけであるため、再発を繰り返す可能性があるのです。


アテローマ全体の
切除が望ましい


今回ご質問の文面から判断すると、細菌感染を起こしてしまったアテローマを、応急処置として切開したものと考えられます。
中にたまった角質や膿などを排出させると、一時的に腫れや痛みは改善されますが、もともと生じている嚢腫部分は残ってしまいます。
そのため、徐々に嚢腫の内部に角質などが溜まって、再発を繰り返しているということなのでしょう。

再発がないように治療するためには、応急処置としての切開ではなく、手術によりアテローマ全体を切除する必要があります。
局所麻酔を行い、切開や縫合を行いますので、切除後には多少の傷痕が残ります。
このような手術を行えば、繰り返し再発することはなくなります

悪性腫瘍ではないという点では、アテローマ心配のいらない皮膚病変と言えます。
しかし、病理学的に複数に分類されるように、まれに悪性化が疑われる場合もあります。
ですから、切除した病変は、念のため病理学的な検査を行った方がよいと思われます。

日常生活においては、病変部の表面を清潔に保つことはもちろん、規則正しい生活バランスのよい食事を心がけることも重要であると考えられます。
| 院長ブログ | 12:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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