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痒疹【暮しと健康:相談室】掲載記事


本日発売の月刊「暮しと健康」2011年4月号に、当クリニックでの取材記事が掲載されましたので紹介いたします。


Question痒疹
全身に出てかゆくてたまらない。
ステロイド軟膏も効かない


61歳・男性。全身に湿疹ができ、皮膚科で痒疹(ようしん)と診断されました。デルモベートを使っていますがいっこうに効果がありません。かゆくて眠れないときもあり、仕事に支障をきたすこともあります。このまま治らないかと思うと憂うつになります。本当にほかに治療法はないのでしょうか。(千葉県 H・D)


私が回答します
順天堂大学皮膚科 准教授
住吉皮膚科 院長
住吉孝二
すみよし こうじ

Answer
密封療法などを試し、
かゆみには抗ヒスタミン薬を用いては


 激しい痒みを伴う痒疹は、その経過から急性痒疹亜急性痒疹慢性痒疹などに分類されています。今回ご相談の症状は慢性痒疹と考えられます。
 数ヵ月以上の慢性に経過する慢性痒疹は、「多形慢性痒疹」と「結節性痒疹」に大別されます。
 多形慢性痒疹は、中年から高齢者の肩や腰、臀部(でんぶ)、大腿部に多く見られる症状であり、硬い結節と同時に慢性湿疹などが混在した病態です。一方の結節性痒疹は、5〜20mmの孤立性の硬い結節が四肢の外側、特に下腿に多くみられます。さまざまな年齢に起こりますが、カやブヨなどの虫刺されが原因となる場合が多いようです。
 いずれも、診断を確定するために皮膚生検(病変の一部を切除して病理学的に診断)を行う場合があります。


外用ステロイドは
浸透性を高める工夫を


 局所療法(病変部に直接行う治療)としては、強めのステロイド外用薬を使用するのが基本になります。ご相談の方が現在使用されているデルモベートは、外用ステロイド薬の分類では最強にランクされている薬剤です。
 しかし、硬い痒疹結節には、思うようにステロイド外用薬が浸透しない可能性が考えられます。外用薬の種類では、軟膏(油脂性基剤)よりもクリーム(乳剤性基剤)を用いた方が、皮膚への浸透性が高いため有効です。
 さらに浸透性を高めるため、密封療法を行うのも効果的です。病変部にステロイド外用薬を塗布してから、ご家庭にあるラップなどで密封すると、薬剤の皮膚への吸収が数倍に高まると言われています。また、痒疹結節にステロイド水溶液を直接注射する場合もあります。これは注射による痛みを伴いますが、非常に効果の高い治療法です。
 ほかには、液体窒素を用いた凍結療法や、PUVA療法あるいはナローバンドUVB療法といった光線療法もしばしば行われています。
 また、激しいかゆみを和らげるため、抗ヒスタミン薬などの服用も必要になります。近年では、効果が高く副作用が少ない第二世代の抗ヒスタミン薬の種類が増えてきていますので、飲み薬を変更してみるのも選択肢の一つになるでしょう。


焦らず根気よく治療し
規則正しい生活を


 慢性痒疹というのは、病名のとおり慢性に経過する疾患であるため、根気よく治療を継続することが重要になります。
 日常生活においては、規則正しい生活を送り、十分に休息をとることが大切です。
 また、肝炎などの肝疾患慢性腎不全糖尿病などの全身性疾患、あるいは内臓悪性腫瘍に伴って痒疹が出現する場合もあります。痒疹が全身に出現してかゆみが激しい場合、治療効果が見られずに経過する場合には、全身的な検査を行う必要があるかもしれません。
| 院長ブログ | 10:25 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
以前、通院していた病院からの紹介で静岡順天堂大学病院を紹介してもらい、局所注射とダイアコートのラップ療法とヒスタミン服用で何個か治った所、遠いので通っていた病院で同じ治療をしてもらえるように逆に紹介状のようなものを書いて頂き近くの病院で今も治療しています。順天堂病院より1ヶ所に打つ料が明らかに少なく、1ヶ月に1回しか打ってくれません。ダイアコートのクリームが終わってしまったので出してもらえる様にお願いするとデルモベートの軟膏が出されました。クリームのが浸透がいいと言われているのを知っていたのでかえて欲しいとお願いすると、変わらないと言われましたが順天堂と同じにしてくださいと言って変えてもらいました。
ダイアコートのクリームよりデルモベートのクリームのが硬い(軟膏っぽい)ですが浸透はどうなのですか?教えてください。
| だるま | 2012/05/19 1:08 AM |
「だるま」さんの質問に回答いたします。

軟膏基剤よりもクリーム基剤の方が皮膚に浸透しやすいのは確かです。
しかし、薬剤(製薬メーカー)が異なれば、使用している基剤も異なっているでしょう。

軟膏基剤であればワセリンの精製度の違い程度かも知れませんが、クリーム基剤には様々な種類(O/WやW/Oなど)があり、添加物の種類も多くなります。
ですから、種類の異なる製薬メーカーの薬剤についての、皮膚への浸透性については、私には違いが分かりません。

一般には、ステロイド薬そのものの強弱によって使い分けされていると思われます。
例えば、デルモベートの方がダイアコート(ジフラール)よりも効き目が強いです。

以下のブログも参考にしてください。

「軟膏とクリームの違い」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=166346
「ステロイド外用薬の分類(ランク)」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=1139944
| 院長 | 2012/05/22 11:19 AM |
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