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手指や足裏にできる水疱【日経ビジネス】掲載記事


昨日発売の「日経ビジネス」に、当クリニックで受けた「異汗性湿疹」についての取材記事が掲載されましたので、その内容を紹介いたします。
(以下、p74より抜粋)


手指や足裏にできる水疱
住吉 孝二 [順天堂大学医学部附属順天堂医院 皮膚科准教授]

 足裏と両手指の側面に、小さな水ぶくれが出来ているのに気づいたMさん(43歳)。痒いので、水虫が手にうつったのでは? と思っているのだが。

 手指の側面(手指の外側と内側との境目の部分)や手のひらに、小さな水疱ができたといって受診される患者さんによく見られる疾患に「異汗性(いかんせい)湿疹」というものがある。八割方は手に発症し、足に発症することも珍しくない。

 足に発症した場合は足白癬、いわゆる水虫と勘違いされがちだが、白癬菌が原因である水虫とは異なり、皮膚のほかの部位や他人に感染することはない。また、水疱が片手ではなく、両手に発症することで、何かに接触したことで発症する接触皮膚炎との見分けがつきやすいのも特徴だ。

 異汗性湿疹は、「汗疱(かんぽう)」とも言う。汗と関係しているものの、いわゆる汗疹(あせも)とは別の病気である。汗疹は、何らかの原因で汗を排出させる汗管が詰まり、そこに炎症が起きる。一方、異汗性湿疹は、手のひらや足の裏に多量に汗をかくことにより、汗の影響で皮膚に湿疹反応が現れる。

 直径1〜2mm程度の透明の小さな水疱が、手指、手のひら、足裏や足の側面などに生じるといった症状が見られる。中でも典型的な発症部位は手指の側面であり、これらの水疱は痒みを伴うこともある。

 この疾患で受診される患者さんに多く見られるのが、アトピー性皮膚炎の人や多汗症の人である。また、何らかの金属アレルギー薬物アレルギーがある人も、発症率が高くなる。汗でアレルゲンの溶出が促され、症状が現れるのだ。発症には、こうした体質的要因が関係すると言われているが、食品添加物や防腐剤などが要因となることもある。精神的ストレスから手足に多量の発汗が見られ、そのせいで発症するというケースもある。手のひら、足の裏は、汗管が非常に多い部位で、毛穴がなく皮脂も出ないため、発汗の影響をダイレクトに受けやすい。

塗り薬での治療が有効

 異汗性湿疹は、汗をかきやすくなる初夏の発症が目立つ。季節の変わり目になると再発するという人もいる。放置していても自然治癒するケースが多いのだが、人によっては症状が悪化し、受診せざるを得ない場合もある。

 症状の始まりは、プツプツと小さな水疱ができただけだったのが、痒みを伴うようになったり、時間が経過するにつれ水疱がつながり合って大きくなったり、水疱が破け、皮膚がガサガサになったりすることがある。皮がむけた状態が広がってしまうと、見た目の印象も悪くなり、人前に手をさらすことを苦痛に感じるという人もいる。感染する病気のように思われてしまうのではないかと気に病むなど、精神的負担も大きいようだ。

 軽症の場合は、市販の尿素入り保湿クリームを塗るだけでも、症状が改善する。水疱が破け、いったん皮がむけきってしまえば、その後は自然に軽快することが多い。だが、かき壊して患部がじゅくじゅくしてしまい、なかなか完治しないケースもある。

 病院では、尿素軟膏サリチル酸ワセリンなどが処方される。痒みがひどく湿疹重症の場合は、ステロイド外用薬を使用して治療する。多汗症を伴う場合には、多汗症の治療を行うこともある。金属アレルギー薬物アレルギーなど、原因がはっきり分かっている場合は、それらを除去することも重要である。

 とはいえ、原因がはっきり分かっている患者さんの方が少ないのが現状だ。治療は、痒みがあればそれを抑え、かさつきには軟膏での保湿や古い角質の除去など、対症療法が中心となる。また、水疱ではなく膿を持った膿疱が広範囲に広がっていった場合は、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という別の難治性の皮膚疾患の可能性も考えられる。症状が悪化している場合は、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けてほしい。
(談話まとめ:仲尾匡代=医療ジャーナリスト)
| 院長ブログ | 23:42 | comments(11) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
初めまして。私はこの6月中旬から約20日間「全身性中毒疹」で入院しました。初めは午後からのどのいたみと唇の違和感(全体のはれ)だったのですが、翌日には体中に発疹が見られ、皮膚科の診察で即入院となりました。3日目から発疹が紅斑となり、全身赤いまだら状に変化しました。最初の数日は高熱(38度台後半から39度)に悩まされましたが、幸いかゆみ、いたみは男性器の陰嚢を除いてまったくなかったので助かりました。治療は連日のポララミン、プレドニンなどの点滴(約90本)、副腎皮質軟膏、血液検査、生研、溶連菌検査など受けました(診療明細書が出ますのでこうしたことも書けます)。また退院後はプレドニゾロン錠とポララミン錠を服用します。予期していなかった病気にかかり皮膚科に大きな関心を持つようになりました。今後も先生のブログをていねいに拝見します。どうぞよろしくお願いします。
| 小金井☆堀内 | 2010/06/30 9:52 PM |
はじめまして。こちらにたどり着けて少しホッとした半面
怖い病気もあるのではないかと心配にもなりました。
私は、結婚してから6年経ちますが、仕事柄、介護職で、水仕事も多い為に、両指(とくに、人差し指・中指・小指)に手荒れがはじまったと思っていました。しか水泡が出来始め
酷い痒み(手をとってしまいたいくらい・・・・)になり
皮膚科に受診しました。マイザー軟膏などで治療してきましたが年々、痒みをおびて、皮膚のこわばりや、特に爪の変形
見た目も気持ち悪い感じになってきていて、痒みも酷く
かなり悩んできました。皮膚科も7件ほど色々行ってみましたが、ただの手荒れ、かぶれとしか診断してもらえませんでした。納得がいかないまま、ネットでも調べ自分なりに
ビオチンサプリにたどりつき、最後に行った皮膚科の年配の先生にこれは食事改善が必要といわれました
今は、その先生に漢方薬とビタミンC処方でなんとか痒みも
治まって、ビオチンサプリでしのいでいますが、爪のボコボコ変形がおさまりません。。。。。。
つねに生えてくる、人差し指、中指、小指の爪が一生このままかと思うと
精神的にもストレスが溜まります、きっと
まだ、たまに水泡も出来ますが、まだ食事改善・運動などはとくに行っておりません。結果的に、なにか病気が隠れているのでしょうか心配です。
今日たまたま、このブログにたどり付けたことを
大変嬉しく思いました。長文ですみません。
| まる子の母 | 2010/07/01 2:03 AM |
こんばんは。
先月突然左手の平に1mmぐらいの水泡ができ
それが膿み数日後には赤い粒のようになりまして
驚いて病院に行きました。
掌蹠膿疱症と異汗性湿疹の冊子をもらい
帰宅後ネットで調べてたら怖くなってきました。
今は 手の平と指と足の裏にも少し出始めており
ますます精神的ストレスで毎日悩んでいます。
細菌検査では菌がないということで
このどちらかではないかと思いますが
先日 また病院へ行ったら異汗性湿疹だろうと言われました。
異汗性湿疹も水泡から膿泡になってしまうんでしょうか。
症状は掌蹠膿疱症のような気がするんですよね。
| 蓮 | 2010/07/04 3:00 AM |
「小金井☆堀内」さん、コメントありがとうございます。

「中毒疹」の原因が何であったのか分かりませんが、無事に退院できて良かったですね。
予期せぬ病気になると、誰でも不安になるものです。

仕事の合間などを利用して始めた当ブログも、今年で4年目を迎えました。
今後も、自身の趣味と患者さんへの情報提供を兼ねて、少しずつブログの更新を続けていきたいと思います。
| 副院長 | 2010/07/07 12:20 PM |
「まる子の母」さんのコメントに回答いたします。

爪も皮膚の角質ですから、爪の根元の皮膚に炎症があると「爪のボコボコ変形」を生じてしまいます。
ですから、爪の変形を起こしているような重症の手湿疹が改善していないのであれば、現在の治療法を見直す必要がありそうです。

また、次々と受診する医療機関を変えてしまっては、以前の状態や治療の効果も分からず、治るものも治らなくなってしまいます。
皮膚科の担当医(できれば皮膚科専門医)の指示に従い、必要があれば紹介状を持って次の医療機関を受診するようにしてください。

以下のブログも参考にしてください。

「ドクターショッピング」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=523899
「皮膚科専門医」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=1020643
| 副院長 | 2010/07/07 12:30 PM |
コメントの返答大変有難う御座いました
先生のおっしやるとおりです
ドクターショッピングはもう辞めにします
最後に行った皮膚科の先生にこれからも
受診したいと思います

そして、体質改善を目指して
完治していける方向へいきたいです
お忙しい中ありがとうございました
| まる子の母 | 2010/07/12 12:28 AM |
「蓮」さんのコメントに回答いたします。

「異汗性湿疹」と「掌蹠膿疱症」は、似たような方向性の疾患かも知れませんが、現れる症状が異なります。

「異汗性湿疹」で生じる小水疱は、ほとんどが2〜3週間で軽快します。
小水疱の内容は透明であり、吸収される前には黄色っぽく見える場合があると思いますが、膿疱に変化することはありません。

一方の「掌蹠膿疱症」は、その名の通り「膿疱」を生じることが最大の特徴です。
この「膿疱」は無菌性(細菌感染を伴わない)であり、皮膚生検を行うことで、病理学的な確定診断が可能になります。
近年では、「掌蹠膿疱症」は「膿疱性乾癬」の限局型に分類されています。

以下のブログも参考にしてください。

「汗疱(異汗性湿疹)」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=752753
「掌蹠膿疱症」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=159947
「皮膚生検」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=343263
「膿疱性乾癬」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=587712
| 副院長 | 2010/07/12 11:55 AM |
歯科治療しつつ、金属パッチテストもしています。 猫をかっているので、猫の原因も?あるかも知れませんが血液検査では猫は大丈夫でした。ひどく進行すると火傷のように皮が変色し→剥離します。痒み、さける痛みとあって夜も寝れず最悪になります。最低な気分です。
原因が、わからなければずっと付き合わないといけないです‥そんな最悪な事はないので!汗をコントロール出来る自律神経の薬を飲もうか検討中です。
歯科治療をしたら、ちょっと出方がおとなしくなった気はします。
| 異汗性湿疹で一年なやんでいます | 2011/07/14 6:21 AM |
「異汗性湿疹で一年なやんでいます」さんのコメントに回答いたします。

悪化原因が分かって、症状が早く軽快すると良いですね。

今年は、暑さの影響か節電の影響か、異汗性湿疹で来院される患者さんが非常に多いです。
| 院長 | 2011/07/20 12:04 PM |
中学生時代から25年来、手の湿疹と付き合ってきました。

症状はライフスタイルの変化で波があり、学生時代までは主婦湿疹と言われてきましたが、なぜか今年は症状がひどく、足裏にまで水疱ができ不安に思っていました。

近所の皮膚科受診で異汗性湿疹と初めて診断され、処方薬にてゆっくりと快方へ向かっています。
担当医の適切な診断と処方には感謝していますが、詳しい説明がほとんどなく、こちらを拝読してとても勉強させていただきました。
有難うございました。
| ごましお | 2015/10/29 5:50 PM |
「ごましお」さん、不安な症状が軽快してきて良かったですね。

「異汗性湿疹」や「汗疱状湿疹」と呼ばれる手足の症状は、様々な要因で悪化を繰り返す場合があります。
何が悪化要因になっているかが分かれば、それを避ける工夫もできる可能性もあります。

今後、また悪化してきた時には、皮膚科の担当医とよく相談して治療を行うようにしてください。

当クリニックのブログを参照いただきありがとうございます。
| 院長 | 2015/10/30 9:46 AM |
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