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ディフェリンゲルの使い方


昨年10月に「ディフェリンゲル」というニキビ治療薬が国内で保険適応となってから、間もなく1年が経過しようとしています。
レチノイド外用薬であるディフェリンゲルの処方が可能になったことで、ニキビ治療のスタンダードが大きく変わってきました。

ディフェリンゲルの主成分であるアダパレンは、ニキビの前段階である小さな毛孔の閉塞微小面皰)から、炎症性のニキビに至るまで幅広い病態に有効です。
アダパレンは、海外では15年も前からニキビ治療に使用されていましたが、国内でレチノイド外用薬が保険適応となったは初めてであったため、その使用方法に戸惑っている患者さんも多いようです。

特に、治療開始早期にみられるレチノイド外用薬特有の皮膚刺激症状に対しては、自分には合わなかったと自己判断し、すぐに治療を中止してしまう場合があります。
逆に、アトピ性皮膚炎の患者さんなどでは、皮膚炎が悪化しているにも関わらず、無理に治療を続けてしまうというケースがあります。

多くの場合、ディフェリンゲルの使用と同時に保湿剤化粧水乳液など)を併用することでトラブルを回避することが可能です。

原則として、ディフェリンゲル1日1回顔のみに使用します。
患者さま用ガイド」にも記載されている通り、就寝前洗顔後、ノンコメドジェニックな保湿剤(化粧水や乳液など)により肌の状態を整えてからディフェリンゲルを塗るというのが、標準的な使用方法です。

ニキビが軽快したら、すぐにディフェリンゲルによる治療を中止してしまっても、特に問題はありません。
しかし、レチノイド外用薬にはニキビをできにくくする作用がありますので、症状の軽快に応じて使用頻度を少しずつ減らしながらも、維持療法としてディフェリンゲルの使用を継続していくというのも良い方法です。

また、妊娠への影響についてもよく質問を受けるようになりました。
患者さま用ガイド」には、「妊娠している方妊娠している可能性のある方、このお薬で治療中に妊娠を希望する方は使用をお控えください」と記載されています。

ちなみに、レチノイド(ビタミンA)製剤内服した場合には、催奇形性(胎児に奇形を生じる危険性)があることが分かっているため、長期間(男性で6ヵ月、女性で2年間)の避妊を行う必要があります。
しかし、ディフェリントレチノインのような外用薬の場合血液中にレチノイドとして吸収される可能性は極めて低いと考えられています。

皆さんもレチノイド外用薬作用・副作用を正しく理解し、適切な使用を心掛けるようにしましょう。

上の写真は、北海道・富良野のファーム富田で撮影したものです。
(撮影:住吉孝二)
| 院長ブログ | 12:46 | comments(17) | trackbacks(0) | pookmark |
コメント
はじめまして。
一つ質問させてください。
この薬は男性が使用する場合、妊娠に影響はないのでしょうか?
ご返答お願いいたします。
| サリー | 2011/11/05 5:58 PM |
「サリー」さんの質問に回答いたします。

ディフェリンゲルなどのレチノイド外用薬を男性が使用した場合、相手女性の妊娠に影響が出るという話は聞いたことがありません。

また、ディフェリンゲルの「患者さま用ガイド」には、参考として「同じ系統のお薬(内服薬)を、オスの実験動物にたくさん飲ませた場合、精巣に影響があったという報告があります。ただし、このお薬では精巣に対する影響は認められていません。」と記載されています。
| 院長 | 2011/11/14 11:06 PM |
ディフェリンを継続して1日1回9カ月使っています。今のところ副作用はありません。まだニキビができやすく、塗布を続けていますが、長期間にわたって使っていても大丈夫なものでしょうか?ちなみに年齢は16歳で男性です。
お忙しいところ恐れいりますが、ご回答をよろしくお願いします。
| ひか | 2012/01/11 4:41 PM |
「ひか」さんの質問に回答いたします。

ディフェリンゲルなどのレチノイドを外用薬として使用継続していたとしても、体内に影響を及ぼすような量が吸収されるというのは、一般には考えにくいと思います。

ただし、ビタミンA製剤ですので、女性の場合は、念のため妊娠中や授乳中の使用を避けるように「患者さま用ガイド」に記載があります。
妊娠中にウナギやレバーなど、ビタミンAを多く含む食事を制限する必要があるのと同じ理由です。

男性に関しては、特にそのような報告などを聞いたことがありません。
| 院長 | 2012/01/20 11:38 AM |
2週間ほど使用しています。洗顔が少しヒリヒリする程度で目立った副作用はありません。
ですが、2日前から新たなニキビができ始めたり、白かったニキビが赤く膿を持ち出しました。
症状が悪化するのも、一時的なものでしょうか?
| あや | 2012/02/13 6:45 AM |
「あや」さんの質問に回答いたします。

ディフェリンゲルなどのレチノイド外用薬は、化膿止めではありませんし、効果(作用)の強さは肌質により個人差があります。

ですから、化膿して炎症を起こしているニキビに対しては、化膿止めの治療が必要だと思われます。

また、効果が不十分な場合は、自費の治療になるかも知れませんが、他のレチノイド外用薬に変更することも検討すべきでしょう。
例えば、1ヵ月半〜2ヵ月使用して十分な効果が得られない場合には、ディフェリンの効果が不十分と考えられます。
| 院長 | 2012/02/17 4:55 PM |
はじめまして。
初めて質問します。
1つのにきびに対して、どのぐらい塗ればよいのでしょうか?たくさん塗ったらすぐ治ったりはしますか?
| ☆あぃにゃん☆ | 2012/02/20 11:37 PM |
「☆あぃにゃん☆」さんの質問に回答いたします。

ディフェリンゲルは保険適応となっている薬剤ですから、まずは定められた使用方法を守ってみてはいかがでしょうか。

ディフェリンゲルは化膿止めではありませんので、「1つのにきびに対して・・・」という使い方ではなく、顔全体(眼の周囲・唇・小鼻など粘膜に近い部分は避ける)に1日1回、就寝前の洗顔後に外用するのが基本です。

外用量は、他の外用薬と同様に FTU(フィンガー・ティップ・ユニット)を基本に考えます。
ですから、顔全体に使用していくと、15gのチューブで約30日分ということになります。

以下のブログも参考にしてください。

「ディフェリンによるニキビ治療のポイントとテレビCM」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=1197122
「外用量の目安:FTU(フィンガー・ティップ・ユニット)」
http://blog.sumiyoshi-clinic.com/?eid=1157065
| 院長 | 2012/02/23 5:06 PM |
妊娠前にディフェリンを長年使用していました
妊娠前夜でディフェリン使用はやめました
妊娠二ヶ月ごろまでかわりにダラシンゲルを使用しました
赤ちゃんは頭蓋骨形成不全で死産となりました

妊娠直前まで使用していたディフェリンゲルが蓄積していたのでしょうか

ダラシンゲルで奇形になったのでしょうか

お返事いただけるとうれしいです
| みな | 2013/03/04 3:27 PM |
「みな」さんの質問に回答いたします。

妊娠中にビタミンAを過剰に摂取していると、胎児に影響を及ぼすことは知られています。
しかし、ディフェリンやダラシンが原因で奇形や死産に至ったという話は、私は聞いたことがありません。

このブログ上で診察をすることはできませんので、実際の症状を診察していた担当医から詳しい説明を受けられてはいかがでしょうか。
| 院長 | 2013/03/11 11:06 AM |
現在妊婦4ヶ月です。妊娠がわかる前から最近までディフェリンゲルを使用していたんですが胎児に影響はあるのでしょうか?
私の不注意なのですが、不安でしかたありません。
ご回答していただけるとありがたいです。
| ゆな | 2013/04/16 11:44 AM |
「ゆな」さんの質問に回答いたします。

ディフェリンゲルを使用している女性の大多数は、妊娠する可能性のある年齢であると思われます。
しかし、妊娠する可能性のある年齢であっても、はるかにディフェリンゲルより強力なレチノイド外用薬をしていたり、ビタミンAを含む食事をしているはずです。

ですから、妊娠が分かった時点でレチノイド外用薬(ディフェリンなど)を中止したり、ビタミンAを含む食物の摂取を制限したりすれば良いのではないでしょうか。
もちろん、妊娠を希望されている方は、これらの点に注意しておく方が望ましいと言えます。
| 院長 | 2013/04/19 10:00 AM |
ディフェリンについて。
今現在、妊娠しておりませんがそろそろ妊娠を考えています。
今年の4月ごろまで毎日医師の指示通り使用していました。
その後、1週間前に1度だけ使用してしまいました。
これから妊娠予定で、胎児に影響を及ぼす可能性はありますでしょうか?
不安で仕方ありません。
(現在の治療は、クリンダマイシンに変更です。)
| ゆみ | 2013/05/26 9:47 PM |
「ゆみ」さんの質問に回答いたします。

ディフェリンゲルの使用が原因で胎児に影響を及ぼしたという報告は、まだ耳にしたことがありませんが、心配であれば妊娠前から使用を控えておいた方が良いのではないでしょうか。

ディフェリンゲルの「患者さま用ガイド」にも、「妊娠している方、妊娠している可能性のある方、このお薬で治療中に妊娠を希望する方は使用をお控えください」と記載されています。
| 院長 | 2013/05/28 9:42 AM |
丁寧にご回答いただきましてありがとうございます。参考にさせていただきます。
| ゆみ | 2013/05/28 4:14 PM |
とても心配なのですが、26歳で、22歳の頃より、ディフェリンと、クリンダマイシンを使用していました。
特に副作用もなかったので、ディフェリンも一日に(夜)2回、3回と塗布していました。
来年の2月頃よりそろそろ子作りを始めたいと思っていて、ディフェリンは今から使用を中止するつもりですが、
蓄積はされているのでしょうか?
4年以上、それも一日に何度も塗っていましたし、一ヶ月にちょうど1本なくなる感じでした。
今からだと、子作りまで、二ヶ月、三ヶ月あるかないかですが、
胎児に影響がないかすごく心配です。
また、クリンダマイシンは、子作り期間中、妊娠初期に使用しても大丈夫なのでしょうか?
肌荒れもひどいため悩んでいます。
| かな | 2013/11/04 9:55 PM |
「かな」さんの質問に回答いたします。

ディフェリンゲルのようなレチノイド外用薬に限らず、ビタミンAというのは妊娠中に摂取が制限されています。
ビタミンAを含む食物を毎日多く摂取していると、胎児に奇形を生じる可能性があるからです。

ビタミンAは脂溶性のビタミンですから、水溶性のビタミン(BやCなど)に比べると、体内に蓄積されやすいと思われます。

外用薬であれば、食事や内服薬のような影響は考えにくいと思われますが、国内で発売されているディフェリンゲルの「患者さま用ガイド」には「妊娠している方、妊娠している可能性のある方、このお薬で治療中に妊娠を希望する方は使用をお控えください」という注意書きが記載されています。

そのため、当クリニックでも、妊娠が判明した時点ですぐにディフェリンゲルの使用を中止するように指導していますが、もちろん心配な場合は使用を早めに中止した方が望ましいと考えます。

ちなみに、ディフェリンゲル1本(15g)は、顔のニキビに対して30日分の量です。

詳しくは、内服抗生剤の使用も含め、実際の症状を診察している担当医あるいは産婦人科医から説明を受けるようにしてください。
| 院長 | 2013/11/06 11:54 AM |
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