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ウオノメ(鶏眼)とタコ(胼胝)の違い

足に合わない靴を長時間履いていたりすると、ウオノメタコを生じてしまいます。

これは、圧力刺激から皮膚を保護しようとして起こる角質増殖反応です。

また、加齢とともに足底の皮下脂肪が萎縮することでクッション性が低下したり、外反母趾のような足趾の変形を生じることも、ウオノメタコを生じたり悪化させたりする誘因となります。


皮膚科的な病名としては、ウオノメを「鶏眼(けいがん)」、タコを「胼胝(べんち)」と呼んでいます。


タコ胼胝)は、皮膚の内側よりも外側に向かって角質増殖が進みます。



そのため、上から押されて強い痛みを感じることは無く、横からつまんで圧迫した時に多少の痛みを感じる程度です。

主に体重のかかる足の裏に生じますが、筆記具による「ペンだこ」や正座による「座りだこ」などもあります。


胼胝の治療は、皮膚の外側に向かって増殖した角質を削り取ることです。

当クリニックでは、下の写真のような道具を用いて、厚くなった角質を削り取る処置を行っています。





一方、ウオノメ鶏眼)は、角質増殖皮膚の内側に向かって進んでいる状態です。



主に足の裏に生じ、硬い角質が皮膚の内側に突き刺さるような状態になると、歩けない程の痛みを自覚するようになります。

この場合は、鶏眼の芯の部分を取ってしまわないと痛みは無くなりません。

当クリニックでは、下の写真のようなメスを用いて、鶏眼の芯の部分をくり抜く処置を行っています。





ウオノメ鶏眼)やタコ胼胝)を治療していくには、このような処置だけでなく予防も必要になります。

痛みを取り除くために、肥厚した角質を除去する訳ですが、再発の予防を怠ってしまうと、鶏眼胼胝は必ず再発してしまうからです。


再発を予防するためには、原因となっている外的刺激を避ける工夫が必要になります。

例えば、などは自分の足に合ったものを選ぶ必要があります。

足の片側にだけ鶏眼胼胝を生じている人は、歩き方や体重のかかり方に左右差があるのかも知れません。


また、ドラッグストアや雑貨店では、様々な種類のフットケア製品を販売していますので、ウオノメ保護パッドジェル・クッションなどのケア製品を使用するのも、外的刺激を避けるために有効です。

どのような再発予防が適切であるか、受診している医療機関の担当医(皮膚科専門医など)とよく相談するようにしてください。


JUGEMテーマ:健康

| 院長ブログ | 11:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
妊娠中や授乳中に痒み止め(抗ヒスタミン薬)は飲んで良い?


アトピー性皮膚炎慢性蕁麻疹(まんせい じんましん)などの皮膚疾患で、痒み止めの飲み薬(抗ヒスタミン薬)を内服している方はたくさんいると思います。

抗ヒスタミン薬の副作用で、最も多いのは「眠気」とされています。
しかし、近年では副作用の少ない非鎮静性の抗ヒスタミン薬が増えてきました。

それでも、妊娠中には内服を躊躇(ちゅうちょ)してしまうことが多いでしょう。
一般に、内服薬による催奇形性(胎児に奇形を生じる危険性)で最も注意が必要なのは、妊娠4週〜12週末までと言われているからです。

実際に「妊娠が発覚したので飲み薬は中止しました」と言って来院される方は多くいらっしゃいます。

もちろん症状が悪化しないのであれば、無理に薬を飲む必要は無いのですが、慢性蕁麻疹のように治療の中心が抗ヒスタミン薬である場合には、なかなか止めるのが難しいと思われます。

妊娠中に抗ヒスタミン薬を服用した場合の催奇形性を調査するのは困難なのですが、欧米では妊娠中に抗ヒスタミン薬を服用することが多く、催奇形性のリスクは否定されています。

副作用の少ない第2世代抗ヒスタミン薬の中でも、特にジルテック(セチリジン塩酸塩)とクラリチン(ロラタジン)は、疫学調査において先天異常との関連が無いとされているため、妊娠中比較的安心して内服できると言えます。


一方、授乳中母乳中への薬物の移行が問題となります。

古くからある第1世代の抗ヒスタミン薬は、乳児の血液脳関門を通過して脳に達してしまうため、安全性の確認ができていません。
そのため、授乳中は第2世代の抗ヒスタミン薬を選択した方が良いと言えるでしょう。

また、ザイザルやザジテンのように生後6ヶ月の乳児から保険適応になっている第2世代の抗ヒスタミン薬もありますので、乳児の成長に従って母乳中への薬物移行の問題は少なくなってくるはずです。


実際に妊娠中や授乳中に抗ヒスタミン薬を内服する場合は、現在通院している皮膚科や婦人科の担当医とよく相談して決めるようにしてください。


上の写真は、東京ディズニーランドで撮影したものです。
(撮影:住吉孝二)


JUGEMテーマ:妊娠中のできごと

| 院長ブログ | 16:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
暖房器具、低温やけど注意(日本経済新聞掲載記事)

住吉皮膚科で受けた取材記事が、先日(2月4日)の日本経済新聞に掲載されましたので、その一部を紹介いたします。


暖房器具、低温やけど注意

 まだまだ寒さが続くこの時期、外出時に使い捨てカイロを用意したり、就寝時に湯たんぽや電気あんかなどを使ったりしたくなる。その際、注意したいのが「低温やけど」。心地よい程度の比較的低温でも、同じ場所を長時間温め続けると、皮膚に水ぶくれができたり、やけどのような状態になったりする。どんなことに注意すれば防げるのだろう。

皮膚を深く損傷 治癒に時間

 住吉皮膚科(東京・墨田区)の住吉孝二院長は「東日本大震災時に、どこでも使えて環境にやさしい暖房器具として湯たんぽが注目された。使う人が増えるとともに低温やけどで受診する患者も増えた」と話す。

 低温やけどは、比較的低い温度の暖房器具などに長時間接触していると起こる。これまでの研究でセ氏44度なら3〜4時間、46度では30分〜1時間、50度では2、3分間接触していると、発症する可能性があることが分かっている。

 低温やけどを起こしやすい体の部位があることもわかってきた。足のくるぶしやスネ、額など、触ると骨が感じられる皮膚の薄いところだ。「こうした場所は暖房器具が皮膚を圧迫したとき血流が悪くなる」(住吉院長)と話す。皮膚に加わった熱は血液の流れで拡散するが、血管が圧迫されると熱がこもり、低温やけどを起こしやすくなるわけだ。

<中略>

 一方、低温やけどは痛みなどをあまり感じないまま熱が加わり続けるため、皮膚の深い部分まで損傷しがちだ。やけどの重症度は損傷の深さに応じ1度〜3度に分類されるが、低温やけどは2度、3度が多いという。

湯たんぽやカイロ 直接・長時間は禁物

 では、低温やけどはどうすれば防げるか。基本は暖房器具を体に直接当てたり、長時間あたったりしないこと。湯たんぽなどは専用の袋に入れるか、タオルなどで包む。さらに脇や足の間に挟む使い方は避ける。

 特に危険なのは、暖房器具に触れたまま眠ること。湯たんぽなら、あらかじめ布団に入れておき、眠る前に外に出す。電気あんか、電気毛布も布団を温めるのに用い、電源は眠る前に切ろう。暖房器具の「使用上の注意」に記されている。

 暖房器具を高齢者や子どもが使う際、家族らが気を配ることも大切。糖尿病などによる神経障害があると皮膚感覚が低下している場合がある。電気あんかなどを使う前に医師に相談しよう。

<中略>
 
 冬を暖かく過ごすには、使い捨てカイロなどが欠かせないが、くれぐれも注意して使いたい。

| 院長ブログ | 12:22 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
塗り薬(外用薬)の塗り方

冬の寒い時期には、乾燥肌や湿疹のために保湿剤などの塗り薬を利用している方が多くなると思います。

アトピー性皮膚炎で通院する小児のお母さんや、乾燥肌で通院されている高齢の方から、よく聞かれる質問があります。

「薬は、すり込んで塗れば良いですか?」

一般に皮膚科で処方される塗り薬は、すり込んで塗るものではありません
中には、ゴシゴシ擦るように塗っているという方もいらっしゃいますが、これでは皮膚を刺激して皮膚炎をさらに悪化させている可能性があります。

ですから、乾燥肌や湿疹のために皮膚科で処方される塗り薬は、やさしく皮膚の上に延ばすように塗るようにしてください。



また、十分な量を塗っていないと、せっかくの効果が十分に発揮されない可能性も考えられます。
FTU(フィンガー・ティップ・ユニット)を参考にして、十分な外用ができるように心がけましょう。


一方、整形外科などで処方される消炎鎮痛剤や、マッサージ効果を期待して使用する塗り薬では、すり込んで塗るという薬もあります。



ちなみに、爪の病変に対して使用する薬には、爪からはみ出さないように塗るもの(クレナフィン爪外用液など)や、爪の隙間に入れ込むように塗るもの(乾癬の爪症状の治療など)もあります。
| 院長ブログ | 17:02 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
新薬「ビラノア錠」と「デザレックス錠」について

蕁麻疹アトピー性皮膚炎など、アレルギー疾患の治療薬として使用されている抗ヒスタミン薬に、昨日(平成28年11月18日)から2種類の新薬が登場しましたので紹介いたします。




ビラノア錠(ビラスチン)

ビラノア錠は、海外では数年前から承認されている薬剤です。

従来の抗ヒスタミン薬には類似品が無いため、国内では新しい成分の薬剤として登場します。

脳内ヒスタミンH1受容体の占拠率が極めて低いため、アレグラ錠(フェキソフェナジン)やクラリチン錠(ロラタジン)以上に眠気が少なく、クルマの運転などに影響しにくい薬剤です。

また、最高血中濃度に到達するまでの時間が短いため、即効性が期待できます。

ビラノア錠は、20mgの錠剤1種類だけであり、1日1回空腹時に服用します。
空腹時というのは空腹感がある時という意味ではなく、食事の1時間前〜食後2時間を避けて服用するという意味です。

食後すぐに服用してしまうと、薬の効果が半減してしまう可能性があります。

なお、成人用の錠剤のみであり、15歳未満の小児での安全性は確認されていません。




デザレックス錠(デスロラタジン)

デザレックス錠は、海外では既に10年以上前から承認されており、世界120以上の国や地域で使用されている薬剤です。

従来のロラタジン(クラリチン錠)と類似した立体構造を持つ薬剤ですが、ヒスタミンH1受容体への親和性が高い構造になっているため、より強力な効果が期待できます。

もちろん、クラリチン錠(ロラタジン)と同様に眠気が少なく、クルマの運転などに影響しにくい薬剤です。

デザレックス錠も、5mgの錠剤1種類だけであり、1日1回服用する薬剤です。

クラリチン錠は食後に服用しないと十分な効果が得られなかったのに対して、デザレックス錠食事の影響を受けないと言われています。
そのため、空腹時や就寝前に服用しても問題ありません。

12歳以上の小児あるいは成人であれば服用することができますが、12歳未満の小児では安全性が確認されていません。


どちらも国内では新薬になるため、しばらくは2週間までしか処方することができません。

しかし、既に海外では承認されている薬剤であるため、薬価は従来の第2世代抗ヒスタミン薬よりも安く設定されました。

いずれの薬剤も、慢性蕁麻疹など皮膚の痒みに対する新たな選択肢として効果が期待されます。
| 院長ブログ | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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