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ルビースポット(ruby spots、senile angioma)

ルビースポットruby spots)」とは、加齢とともに皮膚に生じる小さな血管腫であり、古くから「老人性血管腫senile angioma)」と呼ばれているものです。

平坦または半球状に隆起した1〜4mm程度の小さな赤い腫瘍であり、通常は自覚症状がありません。

20歳前後になると体幹(特に上半身)や四肢に出現するようになりますが、手足には生じません。

senile angioma老人性血管腫)という病名は、100年以上前に付けられたものですが、若年者にも生じることから、海外では「cherry angioma(サクランボ血管腫)」という病名の方が良いと言われています。

もちろん、日本のサクランボの色という訳ではなく、アメリカンチェリーの色に似ているという意味でしょう。

また、口唇や耳に生じる血管腫は、静脈湖venous lake)とも呼ばれています。

ルビースポットは病的な血管の増殖ではなく、既存の毛細血管が加齢に伴って増殖および拡張しているだけであるため、特に治療の必要はありません

整容的な観点から治療を行う場合には、外科的切除の他に、凍結療法液体窒素療法)や電気焼灼術色素レーザーなどの処置を行います。

(※ 当院では、電気焼灼術や色素レーザーを行っておりません)

JUGEMテーマ:健康

| 肌のあれこれ | 16:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
乳児血管腫(苺状血管腫)

乳児血管腫(にゅうじ けっかんしゅ)」は、新生児に比較的よくみられる良性の血管腫です。

特に、在胎週数の少なかった低出生体重児に多く生じます。

見た目が果物の「いちご」に似ていることから、以前は「苺状血管腫ストロベリーマーク)」と呼ばれていましたが、最近では「乳児血管腫」と呼ばれることが多くなりました。


出生時には紅斑として気付くことが多く、生後3〜4週くらいから徐々に鮮やかな赤色を呈するようになります。

徐々に隆起して「いちご」の表面のような外観に変化しますが、触れると軟らかい腫瘤です。

ダーモスコープを用いると、より鮮明に顆粒状の増殖血管を確認することができます。


乳児血管腫の多くは、生後6〜7ヵ月で大きさはピークに達し、増殖傾向が止まります。

その後は、しばらくしてから徐々に縮小し、ほとんどが5〜6歳までに自然消退します。

ですから、増殖傾向のない小さな乳児血管腫は、自然消失を期待しながら経過観察して良いでしょう。


ところが近年では、色素レーザーによる治療を早期に始めた方が、治癒までの期間を短縮するだけでなく、自然消退の際に生じやすい瘢痕の形成を予防できると考えられるようになり、形成外科などで積極的に治療が行われるようになりました。

さらに、全身治療が必要な増殖期の乳児血管腫に対して、高血圧などの治療に用いられているプロプラノロールという成分の薬が、2016年から保険適応に追加されました。

これは「ヘマンジオルシロップ小児用」という飲み薬を体重換算して服用しますが、全身の管理が必要になる可能性があるため、主に小児科で治療が行われています。


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| 肌のあれこれ | 09:31 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
IgA血管炎

IgA血管炎」とは、以前は「アナフィラクトイド紫斑」と呼ばれていたもので、小児若年者に多い疾患です。

左右の下肢、特に膝から足の甲にかけてポツポツと触れる紫斑が出現します。

紫斑とは、皮膚または皮下組織への内出血ですので、押しても赤紫色は消えません

重症例では、紫斑だけでなく水疱化や潰瘍化がみられることもあります。


子供では、風邪などの感染症に続いて発症することが多く、腹痛関節痛を伴うことが多いのも特徴です。

まれに糸球体腎炎下血などの消化器症状を起こすことがあるため、皮膚以外にも症状がある場合は、腎臓や消化器の精密検査が必要になります。


IgA血管炎は、IgA免疫複合体皮膚の血管に沈着して発症するため、診断の確定には皮膚生検を行う必要があります。


安静にしていると症状は良くなりますが、日常生活に戻り、運動や立ち仕事が多くなると悪化してしまいます。

つまり、一番の治療安静にすることです。

症状によって、血管強化薬止血薬などを用いて治療したり、重症の場合にはステロイドの内服を使用することもあります。

皮膚症状は1ヵ月くらいで治ることが多いですが、状況によっては再発することもあります。


JUGEMテーマ:健康

| 肌のあれこれ | 17:24 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
手湿疹

手湿疹」とは、手に刺激物質等が接触することによって生じる湿疹のことです。
つまり、手に生じる接触皮膚炎の一種であると考えることができます。


接触皮膚炎」には、アレルギー性の接触皮膚炎刺激性の接触皮膚炎があります。
手湿疹の場合は約70%が刺激性の接触皮膚炎であると言われています。

原因となる刺激物質との接触を完全に避けることができれば、手湿疹は完治するはずですが、なかなか手を刺激せずに日常生活を送ることはできません。
特に、アトピー性皮膚炎のように乾燥肌であったり、指先へ負担がかかる仕事が多いと、治りにくい場合がよくあります。


最も頻度が高いと言われる刺激性の手湿疹は、主に利き手(親指・人差し指・中指)の指先から湿疹が始まります。
乾燥して、指先の指紋が見えなくなったり、ひどくなると亀裂を生じるようになります。
これは「進行性指掌角皮症」と呼ばれる症状であり、美容師主婦など水仕事が多い人によくみられます。

中年以降の男性では、手の平の角質が分厚くなる「角化型手湿疹」を生じることがあります。
ひどくなると、ひび割れたような亀裂もみられるようになります。
同じような症状が、足の裏にも生じることが多いのが特徴です。
残念ながら、明らかな悪化要因が見つからないことが多いようです。

夏の汗をかき始める時期に悪化する「汗疱型手湿疹」というタイプもあります。
強い痒みを伴うことが多く、手の平から指の側面にかけて小さな水疱がたくさん出現します。
異汗性湿疹」とも呼ばれ、足の裏から側面にも同様の症状がみられることがあります。


疑われる原因が推測される場合には、それぞれの検査を行います。
例えば、ラテックスアレルギーが疑われる場合には、血液検査でラテックスに対する抗体価を測定することができます。

異汗性湿疹の場合には、ニッケルクロムなどの金属アレルギーが悪化要因になっている可能性があるため、金属パッチテストを行う場合があります。
※ 当院では金属パッチテストを行っておりませんので、必要に応じて大学病院等を紹介しています。


手湿疹原因が明らかな場合は、その原因抗原や刺激物質から避ける工夫や努力が重要になります。
ハンドクリーム等の保湿剤や、グローブ(保護手袋)を用いたスキンケアも有効です。

湿疹の治療には、重症度に応じてステロイド外用薬を使用します。
手の平や指の腹側には、汗の腺は多数ありますが、薬剤が浸透していく毛孔が全く無いため、外用薬の効きが良くありません。
加えて、水仕事など指先を使った作業が多いと、すぐに外用薬が落ちてしまいます。
ですから、比較的強いランクのステロイドを、こまめに塗る必要があります。
家庭にあるラップなどを用いた密封療法も効果的です。

痒みに対して抗ヒスタミン薬の内服を併用したり、最も強いランクのステロイド外用薬を使用しても症状の改善がみられない場合は、紫外線治療などの光線療法を行う場合があります。
※ 当院では光線療法を行っておりませんので、必要に応じて大学病院等を紹介しています。

また、ステロイドの内服免疫抑制薬の内服といった全身的治療を行う場合もありますが、副作用を最小限に抑えるため、短期間の使用に止める必要があります。

これらの治療は、皮膚科専門医の診察を受けた上で、適切な治療を選択するようにしましょう。


JUGEMテーマ:健康

| 肌のあれこれ | 11:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
日光黒子(老人性色素斑)

皮膚科で「しみ」と言えば「肝斑(かんぱん)」を意味しますが、世間一般に「しみ」と呼ばれている色素斑は「日光黒子(にっこう こくし)」であることが多いようです。

日光黒子」は、30歳頃から徐々に生じるようになり、40歳代の約6割、50歳代の約8割、60歳以上になるとほぼ全ての人に出現すると言われている皮膚症状です。

老人性色素斑」とも呼ばれていますが、その発症には慢性的な日光暴露による「光老化」の機序が明らかになっており、一概に老化現象と言い切れない面もあります。

皮膚の光老化の一種ですから、日光(紫外線)に当たる機会の多い(特にコメカミ)、手背(手の甲)などに褐色の色素斑として出現します。

雀卵斑(そばかす)のように数mm程度の小さな色素斑が多発する小斑型と、融合して数cmにも拡大することがある大斑型があります。

海水浴の後など、肩から背中に生じる「光線性花弁状色素斑」も日光黒子の一種と考えられています。


日光黒子を少しでも予防する対策としては、日焼け止め(サンスクリーン剤)を使用するなど、遮光を心がけることが最も重要になります。

ハイドロキノンなどの美白剤や、Q-スイッチ付レーザー治療IPLによる光治療などが行われていますが、いずれも自由診療であり保険適応ではありません。
※ 当院では、サンスクリーン剤ハイドロキノン美容液ビタミンC美容液トレチノイン軟膏の販売を行っていますが、レーザー治療やケミカルピーリングなどは行っておりません。

日光黒子から、隆起した「脂漏性角化症老人性疣贅)」を生じることもあり、その場合は液体窒素療法などで隆起した病変の治療を行います。

※ 液体窒素療法は保険適応であり、当院でも行っています。

黒色が非常に濃い場合や、色素斑が急激に拡大している場合には、悪性腫瘍基底細胞癌悪性黒子悪性黒色腫など)である可能性もあります。

気になる色素斑がある場合には、早めに皮膚科専門医を受診するようにしましょう。

JUGEMテーマ:コスメ

| 肌のあれこれ | 10:10 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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